痛覚低下,記憶障害,幻覚

アラキドン酸の必要量は?

私たちの体は60兆個もの細胞によって構成されています。
この細胞一つ一つの細胞は細胞膜で形が作られているのですが、この細胞膜を作る材料となるのがアラキドン酸です。
リン脂質という部分に多く含まれるこの物質は脳細胞の構成成分として重要な働きをしています。
柔軟性のある脳を作り出しているのがアラキドン酸なのです。

リン脂質という部分に存在しているアラキドン酸は、脳内の神経細胞の情報伝達機能に深くかかわっています。
何かの情報を受け取ると神経細胞から信号が出され次の神経細胞に伝わっていくのですが、この際、細胞膜が柔軟であればあるほど、情報伝達がスピーディに進みます。
私たちが普段物事を考え、何かの情報を頭の中で整理したり、人に説明する際など、柔軟な細胞膜であればあるほどうまく神経伝達が可能となります。

ただこのアラキドン酸は食べ物から摂取する事が必要な必須不飽和脂肪酸です。
体内で合成する能力が低い人間は食事から補い体内でアラキドン酸をうまく活用していくことが必要となるのです。
乳幼児は体内でほとんどこの成分を作り出すことができませんし、高齢になればなるほど体内での合成率が低くなっていきます。
そのため、積極的に補っていく必要があります。

18歳から40代くらいまでは普通の食事をしていればアラキドン酸が不足するということは考えにくいといわれています。
50代以降は積極的に摂取していく必要がありますが、一般的に、18歳から50歳くらいまでの必要量は1日150mg位です。
この量を基本として、年齢に合わせて、又日頃の食事内容に合わせてアラキドン酸の摂取を考えていきましょう。