アラキドン酸の酸化と共役について
アラキドン酸はω-6系の多価不飽和脂肪酸で、一価不飽和脂肪酸類と比較して健康のためになる脂肪酸であり、特に脳細胞に多く存在しているため、記憶や学習などに深い関連性を持つ脂肪酸として知られています。
過剰摂取は逆効果となりますが、高齢者の場合、アラキドン酸の合成能力が低いため、アラキドン酸を含む食品を直接体内に取り込むことが望ましいとされています。
さて、気になる事があります。
それは、アラキドン酸などのω-6系多価不飽和脂肪酸は酸化しやすいという点です。
アラキドン酸は二重結合が4つという構造を持ち、そのうち、2つの共役系に分けられます。
その一方の共役系について化学的に酸化されやすいという特徴を持っているのです。
リノール酸を含む食品を摂取し、体内でアラキドン酸に合成するという事もできますが、リノール酸も同じω-6系であり、二重結合部分を持っていますので、化学的に見ると酸化されやすい物質という事が言えます。
二重結合部分についての共役系がアラキドン酸もリノール酸も2か所あるという事で、確率的に酸化されやすい要素と特徴として持っているという事になります。
アラキドン酸は肉類など食品類にも多く含まれていますが、酸化しやすいという事を考慮しながら利用していくことが必要となります。