アラキドン酸とPGE2
PGE2、プロスタグランジンE2は不飽和脂肪酸の中でも炭素20のものを原料に生合成されることがわかっています。
この炭素20の不飽和脂肪酸の中に、アラキドン酸があります。
特に植物由来のものとしてアラキドン酸含有が多いため、プロスタグランジンなどについては、アラキドン酸カスケード内で生合成される江このサイトであると呼んでいます。
プロスタグランジンの中でも、PGE2は、精嚢腺、肺などでアラキドン酸から生成される物質です。
ホスホリパーゼによって細胞膜のリン脂質から遊離したアラキドン酸がシクロオキシゲナーゼの代謝を受け、PGG2となります。
ここからPGH2、さらにプロスタグランジンE合成酵素「PGES」によってPGE2が生合成されます。
このPGE2は、PGE受容体より発熱などに深く関与しており、末梢血管拡張、痛覚などにも作用するため、他のアラキドン酸カスケード内で生合成されるエコノサイド同様、お薬などにも利用されています。
またあまり知られていないのですが、PGE2は生理の際、子宮収縮をスムーズにして経血を対外にしっかり排出するための働きも持っています。
さらに、女性には縁が深い物質で微弱陣痛などお産が長引いたり、赤ちゃんを早く出す必要があるなどの際利用される陣痛促進剤にも利用されています。
陣痛促進剤は強い痛みを伴いますが、子宮収縮を促す働き、さらに痛覚を強くしてしまうという作用があるため、痛みを強く感じます。